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東京大学エコノミックコンサルティング株式会社(UTEcon)は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の「エンゲージメントの効果検証」の分析業務を受託し、分析を協働して行いました。GPIFの国内株式の運用委託先21ファンドが、2017年度から2022年度に行った26,792回、延べ48,077テーマのエンゲージメントの記録を用いて、その効果を因果関係手法を応用することにより検証しました。なお、これほどのファンド数・対話件数について、網羅的に分析した先行研究は存在しません。
分析の結果、気候変動に関する対話では、対話内容に直結した脱炭素目標の設定の増加などと共に、PBRやトービンのQといった企業価値指標の改善が確認されました。また、取締役構成・評価に関する対話では、独立取締役人数の増加とともに、時価総額や配当込み収益率などの投資収益指標の改善がみられ、エンゲージメントが市場の持続的な成長に貢献していることが示されました。
GPIFが公表した報告書についてはこちら(外部リンク)をご覧ください。